子宮頸がんは20~30代の日本人女性がかかるがんの第1位で、かかる患者さんの数や死亡数が年々増加しています。日本全国の罹患数は年間約11,000人で死亡数は年間約3,000人と言われています。この子宮頸がんはHPVワクチンで予防できる病気です。しかし日本ではワクチンの副作用を心配して接種しない人が大多数です。世界の多くの国ではHPVワクチンの接種は行われており、その有効性や安全性が証明されています。
当院では神戸市と明石市の小学校6年生から高校1年生に相当する12歳から16歳の女子には公費負担によるHPVワクチンの無料接種が行えます。HPVワクチンは決められた期間で3回の接種が必要です。当院では手続き上、接種希望の方には一度接種前に受診していただきます。HPVワクチンの初回受診は水曜午後診、木曜日と金曜日の午前診になります。初診時に医師から説明を聞き、後日HPVワクチン接種を予約していただいてからの接種になります。接種可能日は水曜午後診、木曜日と金曜日と土曜日の午前診になります(下図参照)。
接種後は注意事項を必ず確認してください。
ただし、HPVワクチンは全てのタイプのHPVの感染を予防するものではありません。ワクチンで感染を防げないタイプのHPVもありますので、子宮頸がんを予防するためには、子宮頸がん検診を受診して、がんになる前の前がん病変の段階で早期発見する必要があります。ワクチンを接種したお子様も20歳になったら2年に1回は必ず子宮頚がん検診を受けてください。
なお、神戸市や兵庫県産科婦人科学会、厚生労働省のHPVワクチンのサイトも一度ご覧になってください。